あとがき愛読党ブログ

本文まで読んでいることを保証するものではありません

中世古文書の画像が見れるデータベースまとめ稿

※随時更新(2020/4/25 最新16訂: 京大の淡輪文書、佐賀県立図書館を追加)。情報募集中! 「信長の印章ってどんな感じだっけ?」 「あの武将の花押が見てみたいなあ」 「本の図版に使う古文書を探してるんだけど」 そんなお悩み、ウェブで解決しましょう。ネ…

あとがき8 【ゲスト投稿】長大なる自分語りの祖 : 司馬遷『史記』その②

二歩博士の論考後編、出来!前編はこちらで。 あとがき7 【ゲスト投稿】長大なる自分語りの祖 : 司馬遷『史記』その① - あとがき愛読党ブログ 史記〈8〉―列伝〈4〉 (ちくま学芸文庫) 作者: 司馬遷,小竹文夫,小竹武夫 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 199…

あとがき7 【ゲスト投稿】長大なる自分語りの祖 : 司馬遷『史記』その①

以前執筆していただいた二歩博士から、再び玉稿を頂いた。長編のため、前後遍として掲載することにする。ご味読いただきたい。 ********** 【提要】 史記』の先秦諸子に関する列伝には、その文献・学術・学派に対する「序」の性質がある。 司馬遷…

あとがき6 あとがきはなぜ必要なのか: 小熊英二『単一民族神話の起源』(新曜社、1995年)

あとがきは、本当に必要なのだろうか? (特に)人文系学術書の、長くて、情緒纏綿で、多分に私事に渉るあとがきは、たとえば理系の人士の目にはいかに映るのだろうか。 小熊英二が最初の単著に書いたあとがきは、それへのアンチテーゼであったのだろう。 (…

あとがき5 見ること知ること生きること: 小林正人「研究者になるまで」

東大文学部のHPで見つけた文章がすごくよかったので、紹介したい。 小林正人(言語学)「研究者になるまで」 http://www.l.u-tokyo.ac.jp/teacher/essay/2013/3.html 私は気が弱い。およそプレッシャーというものが苦手で、受験競争がいやで高校を辞めたほど…

あとがき4 「造反教官」の1970年 : 佐藤進一『日本の中世国家』(岩波現代文庫、2007年)

佐藤進一(1916~)。日本中世史の研究者である。饒舌ではないが、その篤実な仕事ぶりは良く知られる(その一例は、http://newclassic.jp/2072 )。書いた論文や著書は決して多くはない。「確実なことをできるかぎり少なく書く、という実証史家の道徳律*1」…

あとがき3 【ゲスト投稿】お星様の話:喬秀岩『義疏学衰亡史論 東京大学東洋文化研究所研究報告』(白峰社、2001年)

今回はなんと、いきなりゲスト投稿である。わが大先輩、二歩氏からの玉稿を賜った。「第三回目にして!?」と思われるかもしれないが、このまま本ブログをあとがき公共圏として育てていきたいので、どしどし投稿してほしい。それではご賞味あれ! *****…

あとがき2 刊行遅延20年:塩尻公明・木村健康訳『ミル 自由論』(岩波文庫、1971年)

世に出でて花を咲かせた一冊の本の根本には、関わった多くの人間の苦悩と葛藤が埋まっている。それをうかがい知る窓が、あとがきである。 それゆえ、苦悩が大きければ大きいほど、葛藤が深ければ深いほど、あとがきは渋く味わい深いものとなる。 ということ…

あとがき1 歴史小説家と歴史家:『豊田武著作集第6巻 中世の武士団』(吉川弘文館、1982年)

豊田武(1910~1980)といえば、長く東北大の教授を勤めた大歴史家。8巻組の著作集がある。この豊田武、かの吉川英治と旅行したことがあるという。 吉川英治のエッセイ「吉川英治 随筆 私本太平記」曰く、それは1958年の5月下旬のこと。『私本・太平記』連載…